株式との向き合い方(取引スタイル・ライフスタイル)を決めよう

 

株式には、どんなイメージを抱いているでしょうか。難しそう、かっこいい、複雑そう、おじさんやおばさんにならないと挑戦できなそう、そもそもお金持ちがやるもの。そんな具合に考えている人がたくさんいるようです。

 どんな見方でもいいのですが、私は、これを、人生のあらゆる活動やプロジェクトと特に変わらないものとみなしています。子供がお小遣いをもらって、それをどのように使おうか考える。社会人になりたての初任給をもらって、心が躍る。そんな日常の典型的な一コマと、株式投資(例えばサクソバンクを使うなど)は、大差ないという考えです。

 今回は、これについてご紹介したいと思います。

 株式を扱うならば、自分なりのスタイルを決めるべきだと思っています。一番避けるべきは、なんとなく、やみくもに取引を繰り返すことです。サッカーのフリーキックの練習をするのと同じで、ただ蹴っているだけでは意味がありません。どんな動線を描くのか、靴のどの部分で、どのような回転をかけるのか。これを考えることで、行動の結果が意味を持ちます。

 つまりは、思考、実践、分析、改善。これの繰り返しです。株式投資も同じです。何かしらの意識を持って取引をする限り、その結果を分析することで学びが得られます。てきとうに投資をして、そこから利益を獲得しても意味がありません。なぜなら、理由が分からないから。再現性がないから。繰り返すことができて、始めて習得したことになります。

 このサイクルを土台として、どのような取引スタイルが自分に合っているのか、考えてみることをおすすめします。

 例えば、短期決戦型でしょうか。頻繁に取引をして、積極邸に攻める姿勢が特徴的です。はたまた、じっくりと利益獲得のチャンスを待つタイプでしょうか。どれを選ぶかは、完全にあなた次第です。性格の違いもあります。

 ただ、私が心の底からおすすめするのは、安定です。株式投資は、決してギャンブルではありません。背水の陣で臨めばいいということではありません。全財産を株式に投げ打つのは、勇気や勝負心ではなく、むしろ、リスク管理ができていない未熟な行為です。

 そうならないためには、未来を見据えましょう。将来的に、いくらの額が必要になるでしょうか?特に老後に、どれだけの生活を求め、そのためにどんな準備ができるでしょうか。ほとんどの人が、数十年後を考えることを、億劫に感じます。あたかも、その時が、いつになってもやってこないと確信しているかのように。

 考えてみれば、愚かな思考ですよね。人間は必ず一年に「一歳」だけ老いていきます。そうです、こうしている今にも、死が近づいているのです。数年後も、数十年後もすぐそこです。それなら、今から焦ってもいいのではないでしょうか。

 株式投資を通じて、この思考を身につけることができます。投資とは、未来のために今できることをやる、という発想を土台に持っています。投資で成功する人は、往々にして、未来を明確に想像して、そこにいたるまでの道のりを細かく計画できる人です。

 これは、ちゃんと意識しないとできることではありません。人間はそんな風にできてしまっているのですから、仕方がありません。デフォルトではうまくいかないことを認めましょう。皆と同じではいけません。

 これを乗り越えて、新しい領域に達するためには、システムが必要です。未来の目標を決めてラ、そこまでの道筋を明確にしましょう。その後、日々の行動を制御するために、トラッキングを行います。

 例えば、株式の取引をするのであれば、その詳細を記録するのがおすすめです。長期的に「寝かせる」ことを選んだのなら(もちろん下手に触れない方がいいので)、ただ、成長を見守りましょう。その中でも投資の勉強を続けるなど、できることはいくらでもあります。

 そうならないためには、外部からの一種の強制力を設けてしまうことをおすすめします。例えば、毎週、学習の成果を誰かに説明するようにする、グループをつくって発表するようにする、といったことができます。または(より強い強制力があるのでおすすめしたいのが)コーチングを取り入れることです。必ず、毎週、毎月といった単位で、説明責任が追及されるので、これが素晴らしい後押しになってくれるでしょう。

そのような習慣を特定したら、いかにして、続けていくのか。定着のためには、少なくとも数週間は続けることが必要です。よく三日坊主という言葉がありますが、2-4日やっただけでは習慣とは言えません。まだ定着していない段階で、少しでも興味が他にいってしまうと、方向性を失い、その新しい習慣の眼は摘み取られてしまいます。