『風立ちぬ』の堀越の声はなぜ庵野秀明?棒読みでロボット声は宮崎駿の作戦!

『風立ちぬ』庵野声は下手

ジプリ作品『風立ちぬ』の主人公堀越二郎の声を始めて聞いた時「何これ!ひどい棒読み」

いくらなんでも堀越の声優がひどすぎて気になる

失敗作じゃないのか?と思いました。

ひどい声優と言われた『風立ちぬ』堀越二郎の声は庵野秀明さんです。

庵野秀明氏は『新世紀エヴァンゲリオン』や『シン・ゴジラ』の監督で宮崎駿監督の弟子として有名。

ジプリ作品で声優初挑戦の素人では、『となりのトトロのお父さんの声の糸井重里さん』も違和感ありましたが庵野秀明さんの違和感はそれどころではありません。

 

『風立ちぬ』の主人公堀越二郎の声優としての演技については当初より賛否両論!

堀越役の庵野秀明氏の声は異質・違和感しかありません。

  • なぜ宮崎駿監督は庵野秀明さんを堀越二郎にしたのか?
  • 庵野秀明の棒読み・ロボット声は宮崎駿の作戦!

それがわかると『風立ちぬ』の本当の良さ・宮崎駿監督の意図がわかります。

目次

なぜ『風立ちぬ』の堀越の声優が庵野秀明になったのか?

主人公堀越二郎の声に宮崎駿が求めていたのは天才で寡黙な男の声です。

大正・昭和を生きた天才というのは普通の人間とは違う、非凡な人間。

それがわかる声です。

声で天才がわかるとはどんな声なんでしょう?

 

ジプリスタッフとのキャスティング会議で、宮崎駿監督と鈴木プロデューサーは風立ちぬ堀越二郎の声に求めるものについて

  • 二郎の声は細くない
  • 昔のインテリの声は高い
  • 頭が良すぎて余計なことは言わない

 

演じる俳優がなかなか決まらず、素人のほうがいっそいいのでは?となり

鈴木プロデューサーは「庵野がやったらどうだろう、すごい違和感あるけどしゃべっていくうちに慣れる」

「庵野は誠実な男でリアリティがでる」と他のスタッフがドン引きしていますが、鈴木プロデューサーと宮崎駿監督は盛り上がりその場で電話をして二郎の声のオーデションに呼びます。

風立ちぬ堀越二郎の声のキャスティング会議の動画からその様子がうかがえます。


オーデションでの庵野秀明氏はつっかえたり、噛んだりしますが「声質がいい・ただ者じゃない感がある」と合格します。

 
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『風立ちぬ』堀越の声の感想

風立ちぬ堀越二郎の声の庵野秀明氏の声質は悪くないです。

声からも誠実で温厚な雰囲気は感じられます。

しかしあまりにも棒読みで感情が感じられず、主人公に感情移入できません

抑揚のない棒読みがロボットのような結果視聴者の感情は

  • 堀越二郎が何を考えているのかわからない。
  • どんな気持ちなのかわからない

こちらが庵野秀明氏の堀越二郎の声についての感想のTwitterです。

[char no=”10″ char=”シルエット 人型”]勝手な解釈なのですが、大人の堀越二郎って登場シーンが多いわりに表情の変化がすごく少なかったように思えます。 会議みたいなシーンでも堀越二郎の台詞でみんなが笑っているのに、表情を全く変えず無です。 そういうキャラとして描かれているのではないでしょうか
[/char] [char no=”10″ char=”シルエット 人型”]確かに棒読みで最初は『?』と思いましたが、ストーリーが進むにつれて二郎の性格が分かってきたので、逆にあの棒読みで良かったと思います

[/char] [char no=”10″ char=”シルエット 人型”]当時の知識層はああいう話し方をしていたという宮崎さんのイメージによるものです。
公開当時にドキュメンタリーを見ましたが、庵野さんがアフレコをしている様子を見て「いいねぇ」とご満悦でした。[/char] [char no=”10″ char=”シルエット 人型”]庵野監督の声優起用色々言われるけど僕は好きですね。
っつか彼で無ければダメだったと思います。

世間からいろいろ言われるの分かって受けた庵野監督の男気と宮崎監督の配役の妙が素晴らしいと思います笑顔[/char]


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風立ちぬ堀越の棒読み・ロボット声は宮崎駿の作戦

なぜ棒読み・ロボット声の庵野秀明氏が堀越二郎の声なのか

それは宮崎駿監督の作戦です。

友人の本庄(声は西島秀俊さん)と比べると、堀越二郎の人間らしさがいかに無いかよくわかります。

堀越二郎の本庄氏や上司の黒川さんに怒られても全然心が動いていない様子は、ふつうの凡人には理解不能。

風立ちぬの堀越二郎は

  • 飛行機ときれいな女の子にしか興味のない
  • 可愛くない実の妹に冷たい
  • 悪い奴じゃないが人の気持ちがわからない
  • 浮世離れしている
  • サナトリウムに入院している菜穂子を気遣いながらもお見舞いにいかない。

宮崎駿監督の庵野秀明を堀越二郎に起用した作戦とは

庵野秀明氏の棒読み・ロボット声は堀越二郎が特殊な人感をだす。

感情の抑揚のない主人公によって、視聴者が感情移入できない。

結果、客観的にストーリーを見せたいという監督の挑戦だったようです。

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まとめ

宮崎駿監督は「風立ちぬ」を作成した後引退を考えていました。

それで今までしたことのない事をやってみようと考えていたようです。

宮崎駿監督のついてのTwitter

堀越二郎の声を庵野氏を起用したことは、宮崎駿監督の観客を主人公に感情移入させないと言う計算があります。客観的に見ることで多くのことを読み取ってほしいという計算です。

庵野秀明氏の堀越二郎の声は違和感ありますが、あえて主人公に感情移入させない宮崎駿監督の意図を感じながら鑑賞するとまた面白いと思いました。

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